SSブログ

語彙力とKYと機転のチカラ [本日の出来事]

語彙力、とは。読みにすると ご い りょく です。

忖度(そんたく)みたいに突然世に現れて当然の様に使われ始めたが昔からあった言葉の一つで、

前回の『短い言葉で表現する』為に分厚い国語辞書に眠っていたものを、長き眠りから揺り起こされたように現在、どこでも蔓延るようになった単語です。

意味は、Weblio辞書によれば

語彙力(ごいりょく)とは、「どれだけ多くの言葉を知っているか」および「どれだけ言葉を使いこなせるか」に関する能力、を意味する表現。 単語の知識ならびに運用能力。 主に「語彙力がある」「語彙力が低い」「語彙力を上げたい」「語彙力アップ」といった言い回しで用いられる。


であるという。


一応、趣味とはいえ文字も撃つ人間である為、語彙力には自信はある方です。
問題は今、加齢によるモノワスレの波の寄せては返す力には抗えなくなってきている事です。
あー、なんだっけアレ、思い出せないアレ、アレだよアレ!!みたいなのが少なからずあるので、文字撃つときに辞書ツールは欠かせない……。


この埋め立てブログ運用にも長らく用いている用法として、難しい事、固い事、シリアスな事も時に表現の仕方でふざける事で自分の照れとかを隠すっていうのをやるし、

一々めんどくさい言い回しとかを使う訳ですが、そこは文字撃ち人としての完全なる趣味なので、この埋め立てゴミを掘っておられる皆様方には『芸風』として諦めていただくしかない。


 久しぶりだから警告も入れよう。

 こちら、文字撃ちゲームアカウント、RHone(あるいは火橋R)の、今日キメたラーメンから仕事のグチ、たまに真面目な事まで雑多な事を自分整理の為に書き散らかして埋め立てていくタイプのブログです。
 LAND FILL ってそーいう事よ。


*** *** ***


 案外本人は気づいていない自分の技能、っていうのはあるもので、こんな年になってみて、
「やっぱり、この自分の技能は同じ年代の人誰にでもあるもんじゃねーのな」
 って改めて気づかされる……というより、思い知る事があります。
 本日は、そんな感じの事なのですがそれが 語彙力(単語知識と運用能力)・KY(空気を読む力)あーんど機転についての話です。


 まず、私は文字を撃つ(趣味で小説を書く、趣味で漫画も描く)人間なので、言葉の表現力についてはそれなりの運用経験と、能力と言えるのであればソレが、多分あるのだろうと思います。


 漫画も描くんですが、漫画って『イラスト』とは違うんですよ。絵を描けても漫画は描けないっていうのを創作漫画をちゃんと(趣味の範囲とはいえ)やり始めて真面目に自分で構築し始めたら、結局はネームであるって答えがあるんですよね。漫画は、このネームを更にコマ割りしないといけないんだけど、ネームとかセリフ回しとかはアレとして、コマ割りが昔からの手癖(ギャグ二次漫画描き)を脱却できなくて未だに苦心しています。難しいですが、そこがマゾいながらも漫画の楽しい所なのだと分かりつつあって大分泥沼にハマってる感じがします。ハイ。


 それはまず置いといてつまり、語彙ってのは多分、それなりにある。


 ちなみに、一つの言葉を別の言葉に言いかえる事は、語彙力に含まれていないとみなしてよいのですよね?

 あくまで物事の『表現の仕方』や『名称』として、多くの言葉や単語を知っていて、かつ意味も分かっていて通常の会話の中で利用が出来る事が『語彙力』であるのだと思います。ならば、語彙力があれば物事を色々な方法で表現する事も可能であると思う……のですが、それは『語彙力』ではなく、あくまで『別の言葉に言い換えるチカラ』であるっぽい気がする。

 語彙力とやらがあっても、結局はその場の空気を読む力、すなわちKYが無ければ、物事を相手や場所に合わせて言いかえる事が出来ない。

 別の表現をする必要性が分からなければ、語彙力があってもその時、その場に必要な『別の言葉』に言い換える事が出来ない。


 ……って事を、私は、割と近年他人との比較で理解した様な気がします。


 私より『なぜなのか』『どうすればいいのか』を分かって居る人が、私より相手に説明が出来ない事がある……というので、それは何故か?って考えた時に

 そうか、語彙とKYと、機転のチカラをゴウリキさせるのが上手いか下手かの違いって事か……

 と、思った次第なのです。


 例えを出した方が早いんだろうな。例えば……。


 毎度恒例肉屋さん事情で説明しよう。


 とあるおばあさんが、焼き肉をする為の材料を買いにお肉屋さんにやってきました。

 孫が帰ってくるので、焼き肉をして持て成したいからお肉を買いに来た、との事です。

 おばあさんが店員である私に語った話は、以上です。


 ここで、店員は思わなければなりません。

 何人前必要?予算は?肉だけで良いのか?

 分からない事だらけなのでおばぁさんに聞き出さなければなりません。


 まずこれを思い浮かべる事が出来ない店員は問題外なので今回はポイします。

(何肉買いに来たか言ってもらわなきゃこっちは困る 的な回答は問題外って事ね)


 どんな肉を買いたいのか、買わせる事が出来るか、だけに教育特化されている店員さんはこの時おばあさんに

『何人前必要ですか?』と聞きます。

おばぁさんは『孫は三人帰ってくる』と答えます。

店員『沢山食べますか?』

おばあさん『やわらかいお肉が良い』

店員『お肉だけでよかったですか?』

おばあさん『ウチは農家だから野菜も沢山食べてもらう』


 ……お分かりいただけただろうか。

 会話が見事に成立していないのを……。おばあさんは見事に店員の意図から全く外れた返答をしているし、店員も店員でおばあさんに通じる言葉で話しかけていないからだ。


 孫だけに食べさせるのか、家族全員分なのかで買うべき肉の量が違ってくるのだが、基本おばあさんクラスともなると 自分が認識している事は他人も分かってるモノだ、みたいな謎前提で話をしてきます。
 ようするに、孫と一緒に帰ってくる子供(孫の親)が居る事がすっぱ抜けており、店員はこのあたりの情報を見事に空気から読み取る必要性が出てくるのである。辛い。店員は辛いYO。ましてや孫三人が三兄弟では無い場合は地獄である。何世帯分の肉を買いに来たんだばあさん!!!


 次に 沢山食べるかと店員は聞きますが、これは食べさせたい人の年齢層を探り出そうとしているモノである。
若い子とか、男の子は俄然肉を食いますからね、年齢層を聞き出してどれくらいのお肉を用意すればよいか見定めようとしている質問なのである。

 ところがおばあさんの回答は『やわらかい肉』である。孫に、やわらかい肉を食べさせたいのか?否。これはおばあさんの完全なる好みの問題である可能性が大である!すなわち、焼き肉は孫のほかに自分も食べるのでやわらかいお肉が良い、と回答している可能性が極めて高い。辛い、店員は辛いNA!
 店員はここで機転を利かし、肉の量より質問題を解決する必要性が出てくる。肉の部位によって値段とか違いますからね……柔らかさもしかり……。


 最後の『(買うのは)お肉だけで良かったですか』は、難題である。店員がここで何を聞きたいかお分かりいただけただろうか?肉屋さんだから、基本肉しか売って無いものなのだが、あるいはこの肉屋はスーパーの様に野菜なども多少取り揃えて居るところかもしれない。その可能性も在るのだが、実はここで店員が聞いているのは……

『焼き肉のタレは一緒に購入しますか?』という事なのである!
 よくわからないが(うちはタレ系は常備するタイプなのでタレを一緒に買う事はあんまりないけど)
 焼き肉するのに材料だけ買って調味料揃え忘れたというパターンは結構あるのである。
 あと、肉屋さんに肉だけの焼き肉セット頼んでおいで『タレがついてねぇ』って当然みたいにクレーム入れてくる人がいるのだ。故に店員さんは当然の様にタレが必要なのか聞かねばならないという、もはや条件反射でそーいう事をおばあさんに聞いているのである。罪である。
 対するおばあさんもツワモノだ。ウチは農家だからっていう返答だが、これには『肉以外に食べるものが在る』という情報を伝えているつもりなのである。また、野菜なども買いますか?の意味として捉えられた可能性もある。


 *** *** ***


 こういったおばあさんに相対する場合、口調が外見から何を買いに来たか、頭フル回転して情報収集しなきゃならない。おばあさんが脳内に思い浮かべる『焼き肉用の肉』を無事準備できるかどうか、店員さんはこれを出来る限り『短い応答』で行う必要が在るとする。何しろ、お店は混んでいて次のお客さんが待っているのだ……。


 割とずっとこんあ感じの所で働いていたので、この手の応答には鍛えられたドコロの話ではない。
 まして私は対面販売じゃなくて、電話だけで全部やっつけるのでもう、言葉でなんとかするしかないんだもん。
 次の電話が鳴ってしまうから、っていうかもう鳴ってるので、なんとかゆっくり話をしたがるおばあさんとの会話を短めに済ませる必要が在る。


 この時、語彙力が無い場合はマニュアル通りに話を聞くしかないのだろう。
 しかし、電話先の声(あるいは対面しての情報)から相手が言わんとしている事を読み取り、まず何を聞くべきか絞り込んで話の順序を決めて、相手が脱線したらそれを軌道修正しながら元の路線に戻して正解を得る、


 みたいなのに多分、いや、間違いなく私は特化している……。


 っていうのに昨今、気が付いた次第です。


*** *** ***


 おばあさんが孫に、焼き肉食わせるっていう情報から、真っ先に聞くのは『ご家族みんなで焼き肉を食べますか?』である。おばあさんの口調が地方の言葉が多い場合はこれを、地方言葉に直して伝える。会社の方針として地方言葉NGで絶対丁寧語で話せと言われていない限り、接客応対は、相手に合わせた言語で行うのが『相互理解』に一番近道である事は間違いない。

 家族編成を割り出し、必要な人数を控え、子供の数と沢山食べる人間の数を控え……
 次に聞くのは予算である。

 肉の種類ではない。この手のおばあさんは主婦歴は長いだろうが、肉の部位なんてそんな分かって居ないはずだ。っていうか、普段鶏肉や豚肉は買うかもしれないが『焼き肉をする肉』というのはれっきとした専門分類知識が必要なモンだと私は思っている。
 農家だと、牛肉を食べないっていうご家庭もあるんだよ。地域にもよるのだが、焼き肉が豚鶏一択っていう地域もあるんだ。
 牛肉を食べるとしても、どこからどこまでが値段いくらで焼き肉に適してて硬さとかはどーかなんて、そんな分かる話では無いと思う。よっぽど焼き肉などを適度に食べていなければ分からないだろう。カルビ言えば良いと思うなよ!?
 あと、焼き肉をナニで行うかによってオススメ肉の種類と切り方が変わる事は存外知られていない。
 故にまず予算を聞く。その次に、鉄板焼きなの網焼きなのか聞くが、そこは完全に専門職の事なので流してください。

 予算まで聞いてしまえばあとはもう、専門職の知識でなんとかかんとか出来ます。予算ついでに肉を沢山食べるのか野菜沢山食べるのか聞き出せていればほぼ満点です。


 予算が高い場合は良い肉揃えればいいし、予算渋いなと感じたら『豚肉・鶏肉・ソーセージ』とかも焼いて食べる?とか提案するけどこれも多分専門職だろう。


 ただ、こういうのを会話の中から察して即座提案できるかどうかっていうのは……能力だったのだなぁと。


 最後に焼き肉のタレは大丈夫ですかって聞く。

 大抵、忘れてたっておばあさんは笑うんだ。

 ご用意できますと案内するのだがこの時、お肉屋さんでは焼き肉のたれも拘って居てピンからキリまであったとする。
 型式通りに説明してもいいけど、時短するなら欲しそうなラインナップをこっちで絞る、というのも能力なのだろう。全部並べでどれがいい?というのが正解かもしれないが、人は選択するに何が自分にベストなのかを即座誰でも選べるとは限らない。

 こっちとしては早く選んでほしいのだから、どれにしますかズラー はするべきじゃない。

 甘いのが良いか、辛いのが良いか聞く。


 結構多いのが普通がいいわと返ってくる奴だが、そんな人には間違いない荏原サンの黄金を渡します。
 人数少ない値段高め構成なら食研のジャン。トップ階級クラスと察したら絶対美味しいけど高いタレを問答無用でセールスするわい。安くて沢山なら夏祭りとかで使うクラスのタレで十分!


*** *** ***


 サイズ選択を迫る時、エス・エム・エル があると言葉にすると案外、分かり辛い。一応これ横文字だから、爺さんばあさんに通じているのか怪しい事がある。


 この時、咄嗟に 小さいのと大きいのありますけどどっちしますか?


 って、言い換えられるかどうか、っていう話です。

 ふつう って返ってたら、こいつ……って思いながらも、自分で決められないタイプかとか思ったのも飲み込んで、在うだろうサイズを勝手に決めて 微笑んで エムで良いですか?って即座聞く。


 通じて無いなと思ったら、私は即座に言い方を変える。

 丁寧標準語を地方言葉に変える。

 横文字を縦文字に変換して言いかえる。


 耳が遠くて聞こえて無い場合もあるけど、理解してない場合が結構多いっぽいのだ。専門職は、とかく自分らの知っている単語だけで会話したがる例は腐るほど体験してきた。それじゃお客さんには通じないから、職人との間に入って通訳みたいになってた時期もあった。


 考えてみれば、あの職人らはそれが出来ないからお客人との会話が成立してなくて色々時間が掛かってたんだよな……。職場環境的な問題かなと思ったけど、今の職場でも起きている現象は同じだと察して、私はちょっと、ようやくそれが一種能力なのだと観念した。


 今日はそんな話でありました。


 うちのなぁ、母もなぁ、語彙力無い人でなぁ。

 逆におやっさんはありまくる人なのだが機転が利かないw
 両親の会話はかなりの頻度で空回ってるのを私は知っている。
 おやっさん、母君に理解出来ないに違いない単語をフツーに使ってしまうのでいつもキレられている。

 私は……キレられるのヤなので 先に理解出来る表現で説明してからの専門用語に切り替えて攻めるタイプ。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。