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おとうと 見てきた [最近見た漫画か動画]

えええッ そんな映画見るんですかって、ええ、趣味じゃないと一刀両断なんですが…

おばあさまがどうしても見たいと言いますので。いや、他にも見たい映画あったんですがどうしても見たいとおっしゃいますので…では趣味ではないのだけれどそー言わないで見てみようかねぇ、と言う事で見てきたのでした。

 困った事に夕方からのスケジュールが無いのだが、そこは、一応OK貰ってるのだ。色々諸々な都合で。

*** *** ***

 全く事前情報が無く、吉永小百合さん主演らしい、と言う事しかおばあさまからは引き出せない。
 そんな状況ですが腹を据えてみる事に。…てか、ダレン・シャンもう来るのかよ!ばあさん、これ、見にこような!日本語吹き替え版のある、現代版ポピュラス(違)あたりがおばあさんの趣味には会うのだろうけれど、実際には今度来る『不思議の国のアリスのその後』的な映画に興味津津のご様子。
 え、庄内ロケの花のあとは?
 とりあえず、帰りに原作を買って、読んでから見る事になりそうです。大丈夫、庄内ロケだから三川イオンではオートでロングランだよ。

さて、おとうと。
 原作は無くて、影響を受けた同名の映画?があるようですね。…てか山田洋次監督じゃないですかああなるほど。映像メディアには本当に近年疎くてのぅ…。
 最近だと庄内事情も含めて言えば『たそがれ清兵衛』ですが、やっぱり…とらさん?

 しかし、それら全体を通しやっぱり『私の趣味』とは言い難い。
 あえて見たいとは思わないジャンルながら、これら映画から何を組み取ればいいのか、そんな事を考えさせられたと言う意味では…血肉となるものはあったのかもしれない。

 いうなればこれは『男はつらいよ』のアンチテーゼを込めているのかもしれない。
 笑える話ではない、非常に考えさせられるものの不思議な程『悪』は描かれてはいない。ただ、どこまでも美しい善を語っているようでそれすら何かの劣等感の裏返しだと言う事をはっきり意識させてくれる、なんとも個人的に言えば後味は良くない作品に思えたりする。
 でも、後味ってのはそんなに大事なもんだろうか?大切な事はそこじゃないと思ったりもする。
 作品は、面白ければいいというものではかなろう、と思っている。
 本当は何かしら『考えさせる』、そのきっかけになる事が重要だろうと思うに、悪くは無い作品でした。

 ネタバレはしたくないけれど、この映画は最終的に涙を誘う仕様になっている。
 が、私はそこは全く泣けなかった。むしろ前半の方が涙腺緩かった。後半になるほどに冷静になって、一番ウッ と来るべき小百合さんの演技ではむしろ引いてしまったのにややびっくり。
 小百合さんの演技が悪かったのでは無く、単純にキャラに乗り移れるかどうかという個人的な相性が悪かった者と思われ。役どころが理解できなかったという意味でもないのですが。これはまぁ、自分の内面を晒すような事なので今回は控えさせていただきやす。

*** *** ***

 日本映画って、こういう仕様で何を語りたいのか。
 泣けるか、泣けないか、というのは非常に低俗な物語の判断基準だとやや盲信している。
 しかして、この映画は泣けるか?間違いなく泣けるんだろう。

 おとうと、を見て。まぁあれこれ考えてみたんだけど。
 これを見てこうやって考えて、何かしらを改めるという事が出来る人はどれだけいるだろう。
 実際スクリーンには『悪いと解っているのにどうしても改められない』人が描かれている。
 人はそう簡単に改まったりしない、と言う事を強調されているようでもあり、もしそれに酷い嫌悪感を感じるとすればそれを教訓に、人は変わろうと言う努力を始めるのかもしれない。

 どこまで受け止められるか、だよなぁ。
 しかし、人は何を見ていても自らでそうしようと思わない限り絶対に変る事は出来ないんだ。
 多くは変化を恐れ、変われる自分というものを信じていないし努力もしない。人の事はあんま言えないけどね。

 変わらなくてもいい人が変わらずにそこにいて。
 変わるべき人が変わらない事が一種悲劇的に描かれそして、いずれ変われなかった事へ理解が示された時。
 はたしてそれは喜ぶべき事なのか、嘆くべきか。

 涙はどっちでも流れるものだからよくわからなくなる。でも、そのどっちだかわからんと言う状況、嫌いじゃないな。


 


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