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現代の魔法は万能にあらず [コンピューター関連]

唐突ですが、来週アタマまでに のし紙ピー百枚に指定の名前入れてよとか言われました。

差し出されたのは、ごくフツーではない、特殊な水引ののし紙と、金箔寿立体祝いのし。

…何ですか?私にフデを握って手書きしろってか?
くもん式のおかげで 何よりも早く数字もしくは文字を書く 事に必死になり、崩れまくって美しいとはいいがたいこの私の文字で(それは言いがかりです)

 いや、そこまでは行っておりませんが、差し出された段階で

「無理」

と答えておきました。

…もちろん、絶対に無理とは言わない。言わないが、そのインクジェットは勿論の事レーザートナープリンターにも向かないフツーののし紙に うつくしい書体で(指定 汗) 美しいしあがりに(指定 涙)

 締切三日前に、こっちの仕事の都合も知ったもんじゃないと差し出すとは…お前ら、いーい度胸だ!

 *** *** ***

 もちろん、 出来ないとは言わない。

 コピー機が壊れてもいいらやるし、3枚に1枚の割合で失敗してもいいというのならやるし、インクジェットで文字がにじんでも構わないというのならば やってやろう。

 それで、コピー機が壊れたらピー万円が軽く吹っ飛んでいくんだが(転写ローラがぶっ壊れます★)それでもいいと?

 理論も知らず、何でもできると思っている。
 魔法は万能と知るはいいが、自らがその魔法を使うわけでもないのに、何でも出来ると思いこんで依頼するのはいかがなものか。

 …私はかつて、とあるポスターの出力を(美しく、しかもA3サイズにとか言われた。…フツーの写真を渡されて…ね)やっぱり頼まれ、どんなに高ビットレートでスキャンしても限界があるから、美しく印字するためにはデータでください…に始まる、印刷方法のあれこれを…力説した事があります。
 ブログにも書いたとおりです。(ちなみに、ぼったくってそのとおりにしてやりました!)

 その時に、インクジェット印刷とレーザー印刷の違い。
 業者に頼むとどーして1枚ピー千円もとられるのかという理由などを力説したはずなんだが。

 ある程度わかってはいたけれど、 相手はその理論など覚えちゃいねぇ!!

 魔法を使わない奴は魔法の理屈など覚えようとは思わないものです。
 って、ヤトも言ってた(言わせた、ともいう)通りである。

 という事で今回は毒も入ったレッドの叫びでよろしくお願いします。

*** *** ***

 メディアがだましている。
 それがあれば 何でも出来る と。

 ところが実際にはそうではない。現代に魔法はあるようでやっぱり無い。魔法だと思っているのは代価を必要とする不完全な錬金術にすぎない。
 錬金術は等価交換である、というのは… マ ン ガ の読み過ぎ。
 フィクションに騙されちゃいかん。錬金術は本来、(詭弁的には)等価交換を超える事を理想とすることだ。ゆえに、錬金術師というのは本来無価値、もしくは価値のつけにくいもので金銭を得ているような人達に向けて言うべきである。ようするに、魔法使いだ。
 何もないところから何かを作る事、それが錬金術の極意。ここにたどり着いてない、等価交換な錬金術師は中世において黄金や不老不死に魅了さた金持ちを食い物にしていた詐欺師として、現代でもそのように悪いたとえに使われていると思われるが?

 とにかく、それがあれば何でも出来る。魔法というのは便利であるが、実際行使する側からすると簡単ではない。リスクを背負っている…すなわち、結局の所何かしらを支払う必要に迫られている。

 パソコンがあれば何でも出来る。
 ところが、実際にはパソコン本体だけ買ったってシロートには何にもできない。
 一人でセットアップが出来ない上に、インターネットに繋ぐことすら自分一人でできなくて魔法使いの弟子に来てもらって魔法の箱に魔法をかけてもらわなきゃいけない。

 魔法の箱を手に入れた人たちは、魔法使いになった気持でいるかもしれないが実はそうじゃないってことですね。道具を使っているのではなく、結局のところ使われている。

 これは、創作だとSRPUで叫んでいる隠れた主題。

 さて…本題に戻ろう。

 のし紙に指定した枚数、指定した配置で印字してください。明後日まで。ピー百枚。

 もちろん、できないとは私は言いきれない。
 だがあえて『無理』と答えた。そう、出来なくはないが難しい、対価の必要な困難な作業だから推奨しない、そしてその対価をもらいたくないからしたくない。ゆえに、無理。

 しかし思うにフツーの人は無理のまえに不可能と答えるだろう。
 出来ると思って実は出来ないと頭を抱える人もいるかもしれない。

 私は…この手の作業をやったことがあるから確実に展開が読めるのだ。どういう設備が必要で、どういうトラブルが起こりうるのか熟知している。
 ゆえに、無理と答えて差し上げた。

 まず…紙質が通常のコピー機に向いていない。
 水引は薄紙、レーザープリンターの機種によっては排出できない&しわが出来る というトラブルが予想される。インクジェットならなんとかなりそうな紙質だけれど、滲みは回避できないだろう。大体それが何枚あると思っている。
 どんだけ時間を掛けれ、と。
 そして一番問題な金箔寿、立体、和紙厚紙。 これはレーザーNGの極みだ…

 そして、その前に実は第一の問題がある。 のし紙はAおよびBのサイズに合致しない。
 ゆえに、まず指定の場所に指定の文字を印刷するフォーマットを作らないといけない。
 無料ソフトでいろいろあるが、これだって魔法のひとつだ。魔法使いじゃないと使いこなせないだろう。
 また、どんなに便利なフォーマットを使っても、結局多くの機種とメーカーがあるプリンターの排紙に合わせて調整する必要に迫られる。これはもう、プリンターを使い慣れていない人には一番の難関であるだろう。

 しかしそれでもどーにかしようとしやがるのが…シロートな考えで、シロートな上司はとにかくなんとかしろとか言いやがるんです。

 してましたさ。
 フォーマットをのし紙サイズ別に全部フォーマットを作って上げてだね、紙サイズも全部登録してあげて、使い方のメモも残して、前の会社で…口を酸っぱくして コピー機壊れますからね と前置きしてやってましたさ。
 私が休んでいた時に挑戦してみて、どうしてもしわがよるとか問題があり…ついにはプリンター保守の人を呼びつけてどーにかしろとか言ったらしいが…。呼ぶまでもなく。

 保守の人、いや、それはコピーに適した紙ではないので、壊れるので使わないでほしいんですけど…と必死の苦笑を浮かべておりましたさ。
 だから、コピー機の寿命を著しくちぢめて壊すリスクを負ってもよいのならばどうぞ、のし紙を使ってくださいという結論になりました。あたりまえです。

 何かと入り用でのし紙買うのはいいけれど、いいかげんこの時代だ。レーザープリンタに適したのし紙というのがあるから頼むから、こっちを買ってくださいと進言するまで そういう事まで頭が回っていない。

 結局、魔法に「使われている人」というのはそういうものであるのだというのがよーくわかる。

 *** *** ***

 しかして、赤衣程度の魔導師というのも困りものだ。
(比喩 赤衣(アカイ)=魔法を使い出した弟子の位、少しだけ高等であるために余計な知識だけは蓄えているという一種の蔑みに使う …創作、八精霊大陸設定より)
 自分間違いなくその程度、何分『出来る』という知恵は持っている。
 今現在、段取りはわかるけれど最終的に高性能な手元にプリンターが無い。手元にないだけなので何かしらをしてこれを得たり、借用する事は可能な訳ですが、それ相応の対価を支払う必要にあるわけです。

 あーぁ…リスクか、リスクを負って私のレーザープリンターを使うか。
 原稿印字するから…ローラーを痛めたくないのに… 涙 トナー幾らすると思って…

 報酬金額聞いてくるの忘れたなぁ…いくらもらえるんだこの仕事?

 ところで、私は『無理』と言ってこう奨めた

①ハンコ屋さんでハンコ作ってもらって手で押せ(時間が無いのでたぶん却下)
②おとなしくちゃんとした専門の印刷会社さんにお願いせよ(これもあんまり時間ない)
③あきらめて手書きせぃ。(ま、これが最後の手段ですね)

 いまどき、祝いもお歳暮もお中元も喪中すら、ハンコがあるのにハンコで押すことすら手間と考えてやりたがらないんだぜ。
 そのてめぇの手間の為に、私がパソコンを調整する手間はどこにいくんだ 笑

 …最後にトドメだが、この仕事直接クライアントから私の所に来たものじゃない。
 それならきっぱりお断りするというのに。
 どんくらい…経由して持ち込まれていると思う? 大笑


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